クラフトバイヤー・日野明子さんがすすめる「お出かけが楽しくなる道具」とは?
生活にまつわる良質な道具を求めて全国各地を訪ねてまわる日野さん。
たくさんの使い手の声やご自身の経験から、今回のおすすめを提案していただきました。
【プロフィール】
スタジオ木瓜代表・日野明子さん
ひの あきこ:松屋商事を経て、1999年に独立。ひとり問屋「スタジオ木瓜」代表。百貨店やショップと作り手をつなぐ問屋業を中心に、生活に関わる日本の手仕事関連の展示や企画協力に携わる。著書に『台所道具を一生ものにする手入れ術』(誠文堂新光社)ほか。
せっかくの旅だから、深く味わいたい
自分の時間が増えて「今年は旅に出かけたい」と考えている方も少なくないでしょう。外出がより楽しくなるものを教えてくれたのは、道具の作り手を訪ねて全国を飛びまわる、クラフトバイヤー兼”ひとり問屋”の日野明子さん。
「まず、おすすめしたいのが玄関先に置く小さなスツール。歳を重ねると身を屈めにくくなって、特に靴ひもを結ぶのがつらくなるという話を聞きます。そんな時にちょっと腰かける椅子があると、ラクですよ」
バススツール(星野工業) 無塗装(特注)
浴室用だが、シンプルなので玄関に置いても違和感なし。脚の裏面のゴムで安定感もばっちり。
MUSHROOMスツール(匠工芸)
腰を傷め、屈むのがつらい時に大助かり。
次に挙げてくれたのが、出張の際などに必ず持ち歩いているという小ぶりのグラス。
「地酒や地ワインを買っても、ホテルに湯呑みや樹脂製コップしかなかったりします。また、帰りの新幹線の中でお弁当と一緒にちょっと飲みものをという時にも大活躍。紙コップで飲むよりも、断然おいしいです」
Wald スモールグラス クリア
お酒やワインは色もおいしさのうちなので、クリアなグラスを。
輪島産・拭漆のお皿で
いつでも食卓をにぎやかに
それに加えて、旅に必携したいと思っているのが、漆のお皿。
「料理家で写真家でもある、友人の長尾明子さんと一緒に旅をした時のこと。夜、宿で話しながら一杯、ということになって彼女の部屋に行くと、昼間に道の駅で見つけたその土地のお惣菜が木のお皿に盛られていたんです。パックのままでは味気ないからと。ちょっとしたおつまみセットのようで見栄えがよく、話も弾んで楽しい旅になりました」
山道四方皿(黒)(輪島キリモト)
ゆるやかな曲線の、まるで“遠山” のような枠のおかげで手に持ちやすい、拭漆の皿。使い込むうち少しずつ漆の色が変化するのも楽しい。
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日野さんが一押しの暮らしの道具を集め、日本中を巡る「日野商店」。
3月20日(水)まで、京都府木津川市の「Lier幡」のショップに並びます。
でご紹介のタイタイプ フライパン(studio SHIMONE)も展示中!
ぜひお立ち寄りください。
【Lier幡20周年展】
3月8日(金)~3月20日(水祝)
トークイベントやガーデンカフェも!
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2024年1月発売の「暮らしのお助け道具と知恵130」では、ここで紹介したもののほかにも、日野さんセレクトの台所用品を紹介しています。安くて便利なものばかりでなく、手入れを楽しみながら長く使うヒントをお話いただきました。
「コンパクトに、心地いい道具と暮らす」(写真=元家健吾/文=鈴木裕子)
別冊明日の友
暮らしのお助け道具と知恵130
暮らしを楽しむ7人と、目利き5人のおすすめする「いちおし道具と知恵」が全部で130点!上手にものに頼りながら、心踊る毎日を過ごすヒントをお届けします。