スパイスミックスで体感する未知の味わい
[モノと暮らしのストーリー・吉池浩美さん 03]
長野県東御(とうみ)市でチャイと焼き菓子を楽しめるカフェ「mimiLotus(ミミロータス)」を営む、吉池浩美さん。ネパールやインドを巡りながら、現地の人にチャイをふるまい、旅の風景からインスピレーションを受けたさまざまなアレンジチャイを生み出してきました。そんな吉池さんに、オリジナルマサラについて教えていただきました。
(文・赤木真弓/写真・吉池浩美)
スパイスミックスで体感する未知の味わい
吉池浩美さん(mimiLotus[ミミロータス]店主)
mimiLotus オリジナルブレンド〈マサラチャイ〉
ミミロータスで一番人気のマサラチャイブレンドは、プレーンチャイの茶葉をベースに、ジンジャー、シナモン、カルダモン、ナツメグ、クローブ、さらにカレーにも使われるクミンシードと、テジパッド(シナモンの葉)という7種類のブレンド。
一般的なマサラチャイには、あまりクミンシードやテジパッドは入っていませんが、私はこれらにさらにマサラパウダーを混ぜています。ブレンドの茶葉は煮出していく間に香りが飛んでしまうことがあるので、マサラパウダーを多めにして、香りの強いクミンシードを入れています。自分でスパイスを足すのはハードルが高いと思う人や、スパイシーなインド風チャイを手軽に飲みたい人に。もっとスパイシーにしたい場合は、飲む直前にしょうがのしぼり汁を入れるのもおすすめ。特に冬はポカポカして温まります。
mimiLotus オリジナルブレンド〈マサラパウダー〉
ひとつあると、料理やお菓子、チャイなどさまざまな用途に使えるマサラパウダー。ジンジャー、シナモン、カルダモン、ナツメグ、クローブ、5種類のホールスパイスをミキサーにかけ、ざるでふるってパウダー状に。その作業を3回繰り返して、作っています。
『旅のち、チャイ』にも作り方を載せましたが、ミキサーにスパイスの香りがついたり、手間もかかるので、作るのは相当大変。ぜひ、今回のパウダーをご利用ください。チャイにプラスするほか、クミンシードとマサラパウダーをフライパンで乾煎りにし、カレーの上にパラッとふりかけると香ばしさが加わり、とてもいい香りが広がるので試してもらいたいです。
マサラパウダーをアイスクリームに合わせるのもおすすめ。バニラやチョコアイスにかけ、ナッツをプラスすると食感が出て、さらにおいしくなります。アイスクリームは溶けかけの方がマサラが混ざり、市販のアイスもグレードアップします。
また、ヨーグルトにかけてはちみつと合わせてもおいしいし、ポテトサラダやフライドポテト、唐揚げにかけても。このオリジナルマサラパウダーには塩や酸味のあるスパイスを入れていないので、チャイにもお菓子にもカレーにも、なんでも使うことができます。
今回ご紹介した一部の商品は、F-TOMO SHOP でもお求めいただけます。
(2024.12.04)
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吉池浩美 よしいけひろみ
1974年、長野県生まれ。15歳のとき、トレッキングで訪れたネパールで現地のチャイを知り、紅茶屋になろうと決意。自由学園卒業後、神奈川県藤沢の「紅茶専門店ディンブラ」にて10年間、磯淵猛(いそぶちたけし)氏に師事。2005年、鎌倉に「紅茶専門店ミミロータス」を開き、13年間営業の後閉店。1年間ネパール各地チャイをふるまう旅をする。現在は長野県・東御市にてチャイと焼き菓子の専門店「mimiLotus」を営む。2024年12月10日に初の著書『旅のち、チャイ ーチャイと焼き菓子のレシピ&旅ノート』を、婦人之友社より発売予定。
【Instagram】@mimiLotus