【2025年3月5日発売】フクシマ、能登、そしてこれから 震災後を生きる13人の物語

著者:藍原寛子
価格:1,650円(税込)
サイズ:四六判
頁数:240頁
ISBN:978-4-8292-1074-1

2025年3月5日発売


東日本大震災から14年、
能登半島地震から1年、
震災大国で生きる全ての人に届けたい

 

『婦人之友』誌上での好評連載「10年後のフクシマ 」で伝えた、被災して生きる人々を再訪。
また、2024年の能登半島地震後の能登で、現地の声をきく。
人々の言葉は、災害大国日本で生きる私たちに、深く響きます。

 

著者プロフィール

藍原寛子 あいはらひろこ
ジャーナリスト。福島県生まれ。福島民友新聞記者を経てJapan Perspective Newsを設立、内外に発信している。阪神淡路大震災、東日本大震災で支援・取材活動を重ね、能登半島地震では直後から被災地に通い、被災者の様子を伝える。2014年『婦人之友』に「福島のいま」、21年「10年後のフクシマ」、22年「コロナと医療」を連載。共著に『コロナと向き合う 私たちはどう生きるか』(小社刊)。2024年、被災地取材などにより日本外国特派員協会の報道の自由賞受賞。


被災地支援 オンラインイベント 3月12日開催 申し込み受付中⇒

 

フクシマ

「フォーラム福島」総支配人
阿部泰宏さん(福島市)

災害後を生きる人々をつなぐ映画館

東日本大震災と続く未曾有の原発事故。それから14年、1日1日市民とともに歩み、日本で世界で被災して生きる暮らしを共有する映画館がある。

 

「市民科学」をするキリスト者
片岡輝美さん(会津若松市)

安全かどうかは私が決める

「子どもの命を守りたい」の思いで、「会津放射能情報センター」を立ち上げ、水や食品、土などの放射能を自ら測定してきた人たち。その真ん中に、日本基督教団若松松栄町教会牧師の妻、片岡さんがいた。

歌人
三原由起子さん(浪江町出身)
失われ、消えゆくふるさとを歌に遺す

福島第一原発より、北へ約10キロの浪江町に生まれ育ち、ふるさとを詠んできた歌人・三原さん。震災後、思い出の学び舎は取り壊された……。

元漁師
志賀勝明さん(相馬市)

「原発反対」を生き続ける漁師

南相馬市でホッキ貝漁師だった志賀さん。原発に反対し、事故後は避難生活の中、被災地を案内。平和と憲法を護ろうと同市ゆかりの憲法学者・鈴木安蔵を伝え続ける。

福島の子ども支援
水戸喜世子さん(大阪府)

子どもを被ばくから守りたい

「当事者を孤立させない」と、救援活動に半生を捧げてきた水戸さん。原発事故後、多くの被害者を支え続ける。

ジャーナリスト
大越章子さん(いわき市)

いわきの言論空間を豊かに

福島第一原発の南、30~80キロ。県内で最も人口の多いいわき市で、たった2人で月2回つくる「日々の新聞」にこめるもの──。

戦争被害の語り部
前田邦輝さん(石川町)

国産原爆のウラン採掘を伝える

阿武隈川東岸の石川町でかつて、国産の原爆のためのウラン採掘が行われた。最前線に立っていた、当時の中学生は今、戦争のない社会と平和の尊さを語り続ける。

詩人
若松丈太郎さん(南相馬市)

原発を問うた詩人

「原子力発電所」を〈核発電〉、「原爆」を〈核爆弾〉と表現した詩人は、傷を負った大地で、創作を続けた。

講談師
神田香織さん(いわき市出身)

平和と震災を語る講談師

原爆と原発事故、平和と戦争を伝え、命の尊さを訴える神田さんの語りに、人々は涙し、元気を取り戻す。

 

能登

海女
早瀬千春さん(輪島市海士町)

伝統の漁とウェットスーツ輪島の海女たち

奥能登(能登半島の先端部)を中心にした地域では、さまざまな被害が発生。伝統的な漁法を口伝で継承し、実践している海女の早瀬さんも被災した。

圓龍寺住職
塚本真如さん(珠洲市)

被災の現実を伝えたいと対話し続ける

孤立集落となり、寺は全壊。家族も被災する中、塚本さんは人々の声に耳を傾け、数十年貫く反原発への思いをさらに強くする。

元教師・歌人
砂山信一さん(珠洲市)

珠洲の海の美しさをともに守りたい

震災から11カ月。45年住み続けた、人生の詰まった自宅は更地になった。大きな喪失感とともに、ふるさと珠洲への思いは深まり、歌われる。

元珠洲市議
北野進さん(珠洲市)

原発誘致をしなくても暮らせる珠洲を

過疎対策には原発誘致による地域振興? 疑問をもった北野さんは無農薬農業を学び、珠洲に移住。誘致計画凍結につながる運動を続けた。地震後は志賀原発廃炉のために奔走する。

 

 

作家・髙村薫さんと藍原寛子さんの対談

「未知を生きる 原発を抱えた国で」を再録

 

関連商品