242号 秋 | 婦人之友社 さあ、生活を発見しよう

明日の友242号 秋

表紙:大野八生
発売日:2019年10月4日
価格:730円(税込)

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生活特集

年金生活いくらで暮らす? いつもの家計と大きな支出

「老後の生活費は2000万円不足」との金融庁の報告が人々の不安をあおりました。日々の安心は、家計に見通しをつけることから生まれます。一方で、「消費税増税で社会がどうよくなったか、しっかり見ることが大切」と西村隆男氏。わが家に社会に、よいお金の使い方、生かし方を。

安心して暮らすための 家計4つのステップ

  1. 使えるお金を書きだす
    年金などの収入と、税金、社会保険料を書きだし、毎月の使える金額をつかむ。資産も把握。
  2. ふだんの暮らしに必要な額を知る
    日々の支出や、口座から引き落としの光熱費など、家計簿につけてみる。
  3. わが家に合ったお金の使い方を考える
    1と2を合わせて検討し、ひと月何にいくらで暮らすか、予算を立てる(実例を参考に)。
  4. 大きな支出の心づもりも忘れずに
    住宅補修、介護、入院など、今後必要になりそうなものの心づもりを。

 

 いつもの家計と大きな支出① 節約上手は予算から Kさん
限られたお金の範囲で上手に暮らすコツは、どこにあるのでしょうか。「うちの収入は2人の年金を合わせて月13万円。可処分所得は12万円」と話すKさん。夫婦で飲食店を経営していたけれど、阪神淡路大震災で、生活はすっかり変わってしまいました。現在は、予算のある家計簿で安心して暮らせます。

 

 いつもの家計と大きな支出② 86歳で郷里へ引越し Wさん

JRの駅から徒歩3分。見晴らしのよいマンションの一室に暮らすWさん。2年前に大腿骨骨折で5カ月入院、郷里の妹さんの家から車で10分のこちらに引っ越したのは、退院から2カ月後、昨年の2月でした。

 書き込みノート① 使えるお金をはっきりさせよう

家計の不安解消の第一歩は、収入と可処分所得(使えるお金)の把握です。まず、書き出してみましょう。

 セカンドライフからサードライフへ 
消費税10%の時代、お金とどうつき合う? 西村隆男氏にき
「ただでさえ苦しいのに」と増税への不安や不満が聞かれます。お金のことに振り回されず、前向きに暮らしていくポイントは?

 

対談

魔女と子どもと、いのちのひろがり

同じ頃に東京で生まれ育った、ふたりのおんなの子。その感性は今も変わらぬまま、温かいまなざしをいのちに注ぎます。

角野栄子(児童文学者)
1935年東京都生まれ。24歳からブラジルに2年間滞在し、1970年、その体験をもとに描いたノンフィクション『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビュー。2018年、国際アンデルセン賞作家賞受賞。
中村桂子(生命誌研究者)
理学博士。1936年東京都生まれ。国立予防衛生研究所、三菱化成生命科学研究所、早稲田大学教授、東京大学客員教授などを経て、JT生命誌研究館館長。日本における「生命科学」創出に関わる。

 

対話

「親切」とは何だろうか

震災から8年。せんだいメディアテークでは新たな対話シリーズ「ドートクのじかん」が始まりました。いま、なぜ「ドートク」?

鷲田清一(哲学者、せんだいメディアテーク館長)
1949年生まれ。大阪大学総長などを歴任。著書に『モードの迷宮』、『「聴く」ことの力』、『哲学の使い方』など多数。現在、「折々のことば」(朝日新聞)連載中。
藤原辰史(歴史学者)
1976年生まれ。京都大学人文科学研究所准教授。著書に『ナチスのキッチン』、『稲の大東亜共栄圏』、『戦争と農業』、『給食の歴史』、『分解の哲学』ほか。

健康特集

年と共に増える「かゆみ」 正体と改善法

高齢になると増える不快な症状のひとつに「かゆみ」があります。とくに秋から冬にかけては、かゆみに悩まされる人が増えたり、症状が悪化したりする季節です。住宅の気密化やエアコンの普及による室内の乾燥も一因です。肌の乾燥がなぜ、かゆみにつながるのか、また、かゆみを改善するにはどうすればよいのか、かゆみのメカニズムと正しいケア方法をご紹介します。

衛藤 光(聖路加国際病院皮膚科 診療教育アドバイザー)
北里大学医学部卒業。アメリカ・オハイオ州立ライト大学、ミシガン州立ウェイン大学への留学後、北里大学医学部で講師、同助教授を務める。国立横浜病院皮膚科医長、聖路加国際病院皮膚科部長などを歴任し、2015年より現職。専門は皮膚科全般。
  • 「かゆみ」が起こるメカニズムとは?
  • 高齢者に多い乾燥によるかゆみ「皮膚瘙痒症」
  • かゆみを改善するスキンケア&生活習慣
  • 高齢者が知っておきたいかゆみを伴う皮膚の病気

目次

家計特集

008

年金生活 いくらで暮らす?

いつもの家計と大きな支出

家計簿STORY

010 節約上手は予算から 小林秀子さん
013 86歳で郷里へ引越し 渡邊慶子さん
016 介護を終え 今できることを実現 天野恵子さん
026 母が残した数字と記録帳 鈴木妙子さん

セカンドライフからサードライフへ

022 消費税10%の時代、お金とどうつき合う? 西村隆男
020 書き込みノート 使えるお金
029 書き込みノート 資産
019 家事家計講習会/来年の家計簿とオンラインサービス

 

対談

030 魔女と子どもと、いのちのひろがり
角野栄子(児童文学者)
中村桂子(生命誌研究者)

 

対話

068 「親切」とは何だろうか もうひとつの眼でみる
鷲田清一(哲学者)
藤原辰史(歴史学者)

 

健康特集

078 年と共に増える「かゆみ」 正体と改善法
衛藤 光(聖路加国際病院皮膚科 診療教育アドバイザー)

 

 

042

旅・もの・出会い
水晶の心の里へ 渡辺憲司
─岐阜・恵那・中津川

038

今から見る夢
髙木絢子さん 薔薇研究家
文…熊井明子

058 料理
ワンランク上の洋食
3種類の「おいしさの素」で 松本陽介
056 つくる
手帳用ペンケース 井上桂子

 

006 しぜんの仲間たち10
シマエナガ 小原 玲
052 アート 変身しようそうしよう4
逸脱せよ、と前衛はいう 成相 肇
051
067
四コマ漫画4
ナタリーさん
原案…ナタリー・ベルジュロン 作画…神沢礼江
088

いつの間に進化!?家電14
体内年齢もはかれる「体組成計」

092 人生百年学のすすめ22
時よ止まれ、老いた私が遅すぎるから 樋口恵子
094 Dr.イワタの老い研究4
補聴器の真実 岩田 誠
096 記憶の小舟4
銘仙の色 井坂洋子
098 こんな本をひらいた15
今回は自分のための読書だった! 村田喜代子
100 あの歌をプレイバック!10
あなたのすべてを 本城和治
102

毎日のヨガ34
ゆっくり同じ速さで セティ秀子

 

 

104 頭の体操をしましょう
106 明日の友歌壇 松坂 弘選
108 明日の友俳壇 黒田杏子選
110 バックナンバーのご案内
111 明日の友アンケート
115 読者のたより
076 お知らせ
118 編集後記・次号予告
113 十三浜塩蔵わかめ・こんぶ購入のご案内

 

編集後記

今号の特集が、皆さまの生活と家計を見直すお役に立てば幸いです。2020年版家計簿・日記類も揃いました。
9月9日未明、首都圏を直撃した台風15号。昨冬号で訪ねた千葉県館山市の「かにた婦人の村」では、「強風で寮の屋根が吹き飛び、教会堂のステンドグラスが割れ、何本もの大木が倒れた。電気は14日に復旧したものの、建物の修理など長くかかりそう」と天羽道子さん。まだ3万戸以上(9月19日)で続く停電や断水、家屋の破損で不便を強いられる方々の生活が、早く改善されることを願うばかりです。

■明日の友編集部へのメッセージは asunotomo@fujinnotomo.co.jp へお送りください

 

今号の料理は?

3種類の「おいしさの素」でワンランク上の洋食 松本陽介

自家製ケチャップ 「家でつくれるの?」材料をジューサーにかけて煮詰めるだけでおいしいソースの出来上がり。プレゼントにも喜ばれます。

自家製マヨネーズ できるだけ新鮮な卵でつくりましょう。

自家製ピクルス 好みの野菜で自分の味を楽しんで。

大人のポテトサラダ パンにのせてもおいしい。

大人のナポリタン ワインに合うコクのある一皿。

秋のチーズトースト カレーの香りがアクセント。ボリュームがあるのでブランチにぜひ。

海老とアボカドのカクテルソース しゃれたごちそうが家で簡単にできます。

たっぷり野菜の田舎風スープ 冷蔵庫の中の野菜をなんでも使って。

秋鮭のハーブパン粉焼き タルタルソース ハーブパン粉は冷凍保存ができます。

ミロトン(ビストロ風ハヤシライス) あめ色玉葱の甘さとコク、バターの香りにトマトとピクルスの酸味。味のバランスが最高のフランスの家庭料理です。

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