2018年 9月号 | 婦人之友社 さあ、生活を発見しよう

婦人之友2018年 9月号

表紙:網中いづる
発売日:2018年8月10日
価格:784円(税込)

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■2018年9月号 編集後記

特集

ひとりはつらいよ!
抱えこまない 介護のじかん

自分の家族だからこそ、自分の手で介護を……と考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ介護がはじまると、一生懸命になるあまりに周囲から孤立したり、仕事を辞めざるを得ない方、家族の関係がよくない方向に行ってしまうなど、自分や家族がつらい状態になってしまうこともあります。
だからこそ、抱えこまず、仲間を頼り、負担を小さくしながら、そこでできた余裕が家族への思いやりにつながればと思います。

 

母さん、また陽水のコンサートに行こうよ
――ひとり暮らしの母がサ高住(サービス付き高齢者住宅)に越すまで
小池高弘(イラストレーター)
父が逝去し4年。73歳で人生初のひとり暮らしを始めた母。
東海と関東に離れて暮らしながら、毎日の電話、月に一度の帰省を繰り返す中で、ある時から家事をしなくなった母に気づきました……
そこからはじまった介護を始める準備、引越し、施設やサービスの活用、生活の楽しみなど、母と息子家族のはじめての介護物語です。

撮影/小川奈緒

 

花島さんの介護で大切な3つのこと
20年余り、実母と義母の介護を経験した花島芳子さん。
1994年頃からの介護体験の中で、頼りにした自治体等のサービスや施設、気持ちの変化、そして自分の心の支えにしたもの。
花島さんの実体験は、これから介護を始める人への大きな支えになるはずです。

 

花島さんの介護で大切な3つのこと

  1. 情報を得る
  2. 相手の気持ちを慮る
  3. 自分の心が折れない工夫を

 

 

手をかけるより、いい時間をつくること!
「たよれる介護」のつくり方 川内 潤(NPO法人となりのかいご代表)
家族を自分で介護したい、そのきもちは大事ですが、愛情だけで乗り越えるのは厳しい。と話す川内さん。生活の変化を相談する場所やサービスなど、家族が安心して介護に参加できるよう、「なにに、なぜ、どう」頼ればいいか、お話いただきました。

 

介護トピックス

孤独な介護にならないための、さまざまな取り組みを紹介します。

  1. 認知症カフェ「おれんじドア町田」
  2. 地域のつながりから高齢者の見守りに取り組む、地域包括支援センター
  3. 認知症の方を中心に実践されているケア方法「ユマニチュード」
  4. 介護離職を防ぐ鉄道会社同士の社員の受け入れ
  5. 姉妹で役割を決めて支え合う

 

シリーズ バリアのない社会へ

座談会 当事者が変えた認知症の常識

若年性認知症を抱えて生きる、参加者山田さんと佐々木さんのお話は、私たちの「認知症」に対する思いこみを変えるものです。そして、自分や家族にも起こるうることであり、それを支える社会をつくることが必要であると教えてくれます。認知症とともに生きる、これからの社会はどのようにあるべきか考える内容です。
山田真由美(認知症当事者・「おれんじドアも~やっこなごや」代表)
佐々木文恵(認知症当事者・主婦)
鬼頭史樹(名古屋市認知症相談支援センター職員)

 

平和特集2

被爆米兵遺族を訪ねて   森 重昭さん初渡米記

広島で被爆した米兵捕虜の遺族を探して40余年。
森さんの半世紀近くにおよぶ遺族探しと、その交流を描いた映画「灯籠流し(Paper Lanterns)」が2016年に公開。そこで深まった交流により、森さんはついにアメリカへ。ご本人による初渡米記です。

ロンドンでも「灯籠流し」の上映会

映画を観た小中学生の感想の紹介

 


4月にオープンした「f-tomoカフェ」。本誌執筆陣に月がわりでお越しいただき、皆さまと自由に語り合っていただく場です。筆者の方のご専門を入り口に「心地よい暮らしとは」「生きる力とは?」など、月に一度平日の夜、ご一緒に心豊かなひとときをもちませんか。(筆者トーク60分、オープントーク30分)

第5回:9月3日(月)18:30~20:00
網中いづるさん(イラストレーター・『婦人之友』表紙絵)と語る 『婦人之友』の表紙ができるまで

詳細はこちら⇒

目次

■特集
ひとりはつらいよ!
抱えこまない 介護のじかん

016 実例1 母さん、また陽水のコンサートに行こうよ 小池高弘
024 実例2 介護で大切な3つのこと 花島芳子
028 「たよれる介護」のつくり方 川内 潤
034 行ってみました! 地域包括支援センター
036 介護トピックス 地域・家族・グループで
042 50代からの身軽な暮らし9 カプセルシート( 私の覚え書き) 井田典子
012 エッセイ スキマの風景21 こころ添わせて 平松洋子

 

■シリーズ バリアのない社会へ

046

座談会

当事者が変えた 認知症の常識 (名古屋市で)
山田真由美/佐々木文恵/鬼頭史樹

 

■平和特集2
核のない世界へ

077 被爆米兵遺族を訪ねて 森重昭さん初渡米記
083 ロンドンでも「灯籠流し (Paper Lanterns )」の上映会

 

 

074

羽仁もと子著作集 ありのまま

著作集『思想しつつ生活しつつ(中)』より抜粋

122 今日のいのり 神とつながるネジ 佐藤泰將
114 未来の余白から 何も見えない 最上敏樹
010 わたしの・すきな・もの 女子生徒たちの自由研究 福岡伸一

 

 

112 思春期の悩み相談「立派な姿を見せたいけれど……」(高2・男子)回答者・湯浅 誠
086 減災 都市型地震への備え ― 大阪北部地震から学んだこと 矢守克也
092 西日本豪雨 被災地からの便り 岡山・愛媛・福岡

 

■暮らし

068 料理  ビネガーを使ったスペイン料理 丸山久美
063 気軽にできる今日のお菓子  ブリットル(ナッツ・トフィー) キム・スジン
098 家計ルーム  在宅介護、かかった費用は?
104 家計簿をつけ通す同盟 2017年  給料生活者の収入・税金・社会保険費
106 健康往来  気になるうす毛と円形脱毛症 坪井良治

 

■読み物

057 絵本  あのね9  ほしいもののつくりかた ごとうみづき
120 こころの深呼吸  落ちこんだ時には 海原純子
130 小説 ひと箱のライフ 楊 逸
126 Book 死者と生者の絆 若松英輔
128 cinema ─ 女と男  シニアよ、踊れ! 松本侑壬子

 

■口絵

007 時空しまめぐり  奄美大島(鹿児島県)  加藤庸二

 

 

138 生活歌集 選・小島ゆかり
142 生活句集 選・山西雅子
146 自由学園だより 高橋和也
148 友の会ニュース 倉敷
150 十三浜わかめクラブ通信
152 トークイベント f-tomoカフェ
157 f-tomoひろば
160 バックナンバー
161 10月号予告
162 編集室日記

 

編集後記

西日本豪雨、続く台風により被災された皆さまの暮らしが1日も早く取り戻されますよう、また酷暑の中でお疲れの方々が心身の休まる時をもてますよう、お祈りいたします。
10年ほど前までは「痴呆」と呼ばれ、人生の終わりのように言われていた認知症。座談会では、当事者による発信により、近年、大きく変わりつつある状況を取り上げました。本人もケアする人も、悩みを抱えこまず、支えあう社会へ。生活特集とあわせてお読みください。家計ルーム、案外見えにくい、在宅介護の費用もご参考に。
松本侑壬子さんと和やかに終えたf-tomoカフェ。今月のcinemaのぺージも、元気が出ます。井田典子さんの会の抄録をホームページに載せています。

 

■婦人之友編集部へのメッセージは hiroba@fujinnotomo.co.jp へお送りください

 

今月号のレシピ

【今日のおかず ビネガーを使ったスペイン料理】
鮭のエスカベチェ(マリネ)/じゃが芋の田舎風/鯖のスパイス焼き/海老のサルピコン(サラダ)/いちじくとチーズのピンチョス

【気軽にできる今日のお菓子】
ブリットル(ナッツ・トフィー)

 

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