婦人之友
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■2019年3月号 編集後記
特集
菌を味方に!発酵生活のススメ
食材や空気中の菌、そして時間の力が、おいしい変化を生む発酵。保存の知恵、健康の助けにと、古今東西の暮らしの中にあります。なにかとせわしい現代に、古くて新しい食の“モノサシ”はいかがですか?
おいしい、ヘルシー 発酵マジック 小泉武夫(発酵文化推進機構理事長)
発酵とは、「目に見えない生き物、微生物が人類のために素晴らしいことをしてくれること」。発酵食品に限らず、医薬品やアミノ酸や生理活性物質などの生産、環境浄化など、実に広範囲にわたり、人類に光明をもたらすもので、微生物の能力は驚くべきものです。
韓国“待つ美学”と玉ねぎエキス キムスジン
玉ねぎと砂糖を重ねて待つだけの万能エキス!
玉ねぎエキスを使う5品(牛肉のヤンニョム焼き/水キムチ/じゃが芋の韓国風煮/玉ねぎエキス・ドレッシング/魚の香味野菜煮)
撮影:徳山喜行
風土が育むロシアの味 荻野恭子
春のシンボル「ブリヌィ」と「乳酸発酵漬け」
冬の長いロシアでは、昔から保存食や季節を楽しむ料理が受け継がれてきました。発酵の力を借りた伝統の味を教えていただきます。
ロシアのクレープ/キャベツの乳酸発酵漬け/キャベツのスープ
撮影:原 務
仲間と仕込む味噌の味わい 渋谷裕子(神奈川県川崎市)
味噌を手づくりして35年。5年前から、友人とつくるようになりました。今年もにぎやかに仲間が集まります。
毎日の食卓に味噌を(基本の玉味噌/パプリカの塩麹炒め)
撮影:徳山喜行
発酵の国、日本のヒミツ 小倉ヒラク(発酵デザイナー)
~ローカル発酵文化から多様性を読み解いてみよう~
- 捕鯨一族の執念が生んだ鯨の軟骨漬け
- 火山島の閉じられた環境で醸される幻の焼酎
- 大陸の発酵茶文化が受け継がれた二段階発酵茶
- 水害から偶然生まれた発酵くず餅
- 発酵を読み解くと、日本の姿が見えてくる
対談
不可能を可能に 世界の危機の現場から
国連の軍縮部門トップを務める中満さん、国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンの長、木内さん。日々、世界の現場に向き合う2人の女性が、昨年12月に東京で語りあいました。
木内真理子(ワールド・ビジョン・ジャパン事務局長) | 中満 泉(国連軍縮担当事務次長・上級代表) |
撮影:米谷 享
始めよう!プラスチックフリー・ライフ③
まず、台所を見てみる・下
たくさんのプラスチック製品が溢れる台所。プラごみを減らすには? 今月は実践編。少し手間に感じることも、習慣化することが鍵です。
目次
■特集
菌を味方に!発酵生活のススメ
024 | おいしい、ヘルシー 発酵マジック 小泉武夫 |
028 | 韓国 “待つ美学”と玉ねぎエキス キムスジン |
034 | 風土が育むロシアの味 乳酸発酵漬け 荻野恭子 |
038 | 仲間と仕込む味噌の味わい 渋谷裕子 |
045 | 発酵の国、日本のヒミツ 小倉ヒラク |
■対談
010 | 不可能を可能に 世界の危機の現場から |
中満 泉/ 木内真理子 |
080 |
羽仁もと子著作集 夕あり朝ありき |
126 | 今日のいのり 祈り待つ人 村上実基 |
008 | わたしの・すきな・もの 近距離双眼鏡 福岡伸一 |
083 | 視角 「キログラム」の新しいモノサシ 池内 了 |
114 | 未来の余白から ラ・ラーメン 最上敏樹 |
120 | 祈りのうちに書く 『未来の余白から』出版記念講演会・抄録 |
108 | 建築家ブルーノ・タウト没後80年展と婦人之友 田中辰明 |
104 | 時の手ざわり サーカスの時間 本橋成一 |
088 | 思春期の悩み相談 回答者・湯浅 誠 「話しかけてくれなくなるかも……」 |
■始めよう! プラスチックフリー・ライフ
055 | まず、台所を見てみる・下 |
■暮らし
064 | 料理 春を待つ食卓 門倉多仁亜 |
070 | つくってみたいお菓子 シュークリーム 大泉恵子 |
050 | 50代からの身軽な暮らし15 第3ステージを軽やかに 井田典子 |
052 | つくる手・えらぶ目 気持ちいいから続くエコ 小川奈緒 |
090 | 家計ルーム 定番レシピ活用で外食費が減った |
098 | 健康往来 増えている大腸がん 石黒めぐみ |
■読み物
075 | 絵本 あのね 最終回 だれのしろいうま ごとうみづき |
124 | こころの深呼吸 年齢を超える 海原純子 |
134 | 小説 ひと箱のライフ 楊 逸 |
130 | Book 歴史との対話 若松英輔 |
132 | cinema 小さな町の片隅で 松本侑壬子 |
■口絵
006 | ひかりの宝石 浅井美紀 |
096 | 家計簿をつけ通す同盟 副食物費 |
142 | 生活歌集 選・小島ゆかり |
146 | 生活句集 選・山西雅子 |
150 | 自由学園だより 高橋和也 |
152 | 友の会ニュース 佐賀 |
154 | 十三浜わかめクラブ通信 |
156 | f-tomoひろば |
159 | トークイベント f-tomoカフェ |
160 | バックナンバー |
161 | 4月号予告 |
162 | 編集室日記 |
インフルエンザや風邪がはやっています。体調はいかがですか。特集の「発酵生活」が、健康維持のお役にたちますように!
対談の中満泉さんが務める国連事務次長職は、事務総長、副事務総長に次ぐ立場で、日本人女性では初めて。その重責の中、「逆風の今だからこそ軍縮は重要」の言葉と、しなやかな姿勢は、数々の厳しい現場での経験を感じさせるものでした。お2人の、母親としての一面も印象的です。
連載「あのね」が最終回に。斬新な色づかいと自由な発想で毎号楽しませてくださった、ごとうみづきさんに感謝いたします。
今年初めてのf-tomoカフェを3月8日(金)に開きます。東日本大震災から8年の時を、藍原寛子さんと共に。
■婦人之友編集部へのメッセージは hiroba@fujinnotomo.co.jp へお送りください
今月号のレシピ
特集 菌を味方に!発酵生活のススメ
玉ねぎエキス/牛肉のヤンニョム焼き/水キムチ/じゃが芋の韓国風煮/玉ねぎエキス・ドレッシング/魚の香味野菜煮/ブリヌィ(ロシアのクレープ)/キャベツの乳酸発酵漬け/キャベツのスープ/基本の玉味噌/パプリカの塩麹炒め
今日のおかず 春を待つ食卓
ヒュナーフリカッセ(鶏肉のクリーム煮込み)/ドイツ風ポテトサラダ/ロースト玉ねぎ/アスパラガス ミモザ風/トマトとグリーンピースのパスタ
撮影:青山紀子
つくってみたいお菓子
シュークリーム
撮影:原 務