婦人之友
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■2019年10月号 編集後記
特集
縫って つくって エシカルライフ
布選び、デザイン…、手作りは、小さな選択の積み重ね。1枚の布が、少しずつ立体的になる喜びは格別です。
ファストファッション全盛の時代、生活に“縫うこと”を。そして環境や生産者にやさしい“エシカルライフ(倫理的な暮らし)”を始めませんか。
「お気に入り」を自分の手で 長く着られるシンプルワンピース
料理研究家・舘野鏡子さんと妹で雑貨作りが得意な相沢章子さん。お二人とも1つの型紙で作りつづけているワンピースをご紹介します。
たてのきょうこ・桐朋学園大学ピアノ科卒業。学生の頃から料理好きで、料理番組のアシスタントを経て、独立。子育て中ならではのアイデアレシピは好評。年に4回料理教室も。http://blog.livedoor.jp/gil_kyon_tateno/ |
あいざわあきこ・桐朋学園大学弦楽器科卒業。洋裁やクラフトなど、小さい頃からつづけ、雑貨製作の仕事に関わる。 *姉妹でのブログも。https://ameblo.jp/sweet-duo-ototomo |
始めよう! プラスチックフリー・ライフ
●ポケットティッシュはもう買わない マイティッシュケース
高田秀重さん(東京農工大学教授)が2016年12月号本誌座談会「買いものが世界を変える」で、不要なプラスチックとして挙げたポケットティッシュのビニール袋。箱ティッシュの中身を移して持ち歩けるケースを、読者の沼口澄子さんと考えました。
私も、変化の担い手に――大学生と「つぎはぎ号」
「身近な“ファッション”から、気候変動を考えよう」「大切に長く着よう」と、聖心女子大学(東京)の学生たちが動き始めています。
座談会
おいしいだけじゃない きのこで健康
◆江口文陽(東京農業大学教授・きのこ学)
◆黛 紀昭・佐予(妙義ナバファーム)
自他共に認めるきのこ好き・きのこ博士の江口文陽さんと、群馬県安中市の妙義山麓できのこを3代にわたって栽培する黛 紀昭さん・佐予さん夫妻が語り合いました。
えぐち ふみお■東京農業大学地域環境科学部森林総合科学科教授。東京農業大学「食と農」の博物館館長。日本きのこ学会元会長。日本木材学会賞、森喜作賞、日本きのこ学会奨励賞など受賞。著書に『きのこをまいにち食べて健康になる』『きのこを利用する』他多数。1965年、群馬生まれ。 |
まゆずみ のりあき■有限会社妙義ナバファーム代表取締役。先代と共に一貫した生産工程の管理を行い、グローバルGAP認証の取得など持続可能な農業を行うため環境に配慮した生産を行う。従業員は80人。高校生を筆頭に3人の子どもがいる。1971年、群馬生まれ。 |
まゆずみ さよ■妙義ナバファーム取締役。学生時代は陸上競技に打ちこんだ。高校の生物教師、専業主婦を経て、現在は家業に携わる。産地からきのこを直送するインターネット販売も手がける。1972年、埼玉生まれ。 |
目次
特集
縫って つくって エシカルライフ
012 | 長く着られるシンプルワンピース 舘野鏡子・相沢章子 |
022 | 便利なソーインググッズ |
036 | 私も、変化の担い手に 気候変動とファッション聖心女子大学の取り組み |
始めよう! プラスチックフリー・ライフ
026 | ポケットティッシュはもう買わないマイティッシュケース 沼口澄子 |
032 | ジュートの食器洗いたわし/お店もがんばっています② |
座談会
062 | おいしいだけじゃない きのこで健康 江口文陽/黛 紀昭・佐予 |
052 | 羽仁もと子著作集 嘘と真の価値 |
126 | 今日のいのり かたちなきいのち―愛 石川敞一 |
008 | わたしの・すきな・もの 正二十面体サイコロ 福岡伸一 |
118 | 未来の余白から 正しさの基準 最上敏樹 |
110 | 視角 どうなる英国のEU離脱 山田厚史 |
114 | 時の手ざわり スズキコージの“大千世界” 本橋成一 |
054 | 手しごとのモノサシ 津田清和さんの硝子の器 |
106 | 読者投書 私の「じぶん時間」5篇 |
104 | 思春期の悩み相談 回答者・木村泰子 「マスクをはずせない私」 |
暮らし
042 | 料理 イタリアンな常備菜 座波慈子 |
048 | 自然の恵みをおやつに いちじくの甘露煮とシロップ(宮城・十三浜) |
085 | 季節の家事 夏の皮脂汚れ退治 山﨑美津江 |
040 | 50代からの身軽な暮らし 「ファミリー ツリー」を辿る 井田典子 |
090 | 家計ルーム “ゆる管理” から “予算生活” へ |
098 | 健康往来 介護ストレスに強くなる② 渡辺俊之 |
154 | 十三浜わかめクラブ通信 わかめ・こんぶ 秋の購入のご案内 |
読み物
080 | 今日、なに着ていこう 手づくり ひびのこづえ |
075 | 絵本 ジェムくん故郷へカエル ポール・スミザー |
124 | こころの深呼吸 消極的なウソつき 海原純子 |
134 | 小説 ひと箱のライフ 楊 逸 |
130 | Book 光が揺らめくのは闇のなかだけ 角田光代 |
132 | cinema 理想の最期に向かって 松本侑壬子 |
口絵
006 | ひかりの宝石 浅井美紀 |
096 | 家計簿をつけ通す同盟 2018年の集計② |
142 | 生活歌集 選・小島ゆかり |
146 | 生活句集 選・山西雅子 |
150 | 自由学園だより 遠藤智史 |
152 | 友の会ニュース 玉野 |
158 | f-tomoひろば |
161 | トークイベント f-tomoカフェ |
162 | バックナンバー |
163 | 11月号予告 |
164 | 編集室日記 |
九州を襲った豪雨など、定まらない気候ですが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
健康往来の渡辺さんの、治療を受けるよりはるかに多くの人が「うつ病」とのお話は、現代の心の問題の深刻さを、改めて感じさせます。
掃除の技を楽しく研究され、刻々アップデートする山﨑さんの「皮脂汚れ退治」、ぜひお試しを。
今号と時を同じくして、新刊『こころの深呼吸』が校了に。海原さん、山﨑さんほか、本誌と読者と共に歩んでくださる筆者による1冊1冊が、さらに多くの方々へ届くことを心より願っています。
■婦人之友編集部へのメッセージは hiroba@fujinnotomo.co.jp へお送りください
今月号のレシピ
【今日のおかず】イタリアンな常備菜 座波慈子
ふだんの常備菜は和風が多いという方も、ときには洋風の味つけを試してみませんか。
イタリア料理の定番、オイル漬けやマリネなど、手軽で食卓が華やぐ5品です。
豚肉のハーブパン粉はさみ焼き/海老のハーブオイル漬け/海老を使って イタリア風ちらし寿司/茄子のバルサミコ酢マリネ/人参とオレンジのマリネ
撮影:青山紀子
【自然の恵みをおやつに】いちじくでお茶うけ、保存食。
秋風と共に、いちじくの季節がやってきました。宮城県では小ぶりできみどり色の品種が主流で、いちじくといえば甘露煮です。石巻市北上町十三浜で、ふっくら仕上がる方法を教わりました。
ふっくら甘露煮/とろりシロップ
写真:佐藤則子
【座談会】おいしいだけじゃない きのこで健康
調理のヒント:黛さんのお宅の定番メニューから、3 点教えていただきました。
椎茸のさっと煮/舞茸とベーコン炒め/椎茸チャーハン
撮影:鈴木慶子