婦人之友
特集
コロナから未来へ “
毎日食べるパンも、手を洗う石けんも、日々の小さな選択ひとつが、私たちの未来をより確かにしていきます。
世界中で取り組む「持続可能な開発目標= SDGs」を、身近なことから考えてみませんか。
パンから生まれる自然、人、経済のゆるやかな関係 タルマーリー(鳥取)
パンをつくって売るほどに、経済が活性化し、環境や人の暮らしも豊かになる──。
そんな仕組みづくりを目指す「タルマーリー」。
町の人たちがつながり、“地域内循環”が始まっています。
暮らしを楽しむ ヒントはフランス母にあった ジュリ・ブランシャン・フジタ/藤田一世
いまあるものを自分らしく生かし、自然体で生きる――。
“フランス流・暮らしの楽しみ方”を、ジュリさんと、夫の一世さんが案内します。
今も昔も変わらない 石けん物語 三木晴雄
私たちの健康を守り、気持ちのよい暮らしを支える「石けん」。その5000 年の歴史は、持続可能な未来への鍵に。ひと抱えの釜で焚き始めて130年。今も石けん作り一筋に歩む、三木晴雄さん(ミヨシ石鹸株式会社会長)が語ります。
座談会
SDGs わたしたちの実践
持続可能な開発目標(SDGs)は、「大切なものは何か、みんなで考えること」、「三方よし」、「おかげさまの実践」。今日から始めるヒントです。
◆末吉里花(エシカル協会代表理事) 日本ユネスコ国内委員会広報大使。TBS系テレビ番組『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターとして、世界各地を旅する。著書に『はじめてのエシカル』、絵本『準備はいいかい? 名もなきこざるとエシカルな冒険』ほか。 |
◆為末 大(元陸上選手) スプリント種目の世界大会で日本人として初メダルを獲得。男子400 メートルハードルの日本記録保持者。人間理解のためのプラットフォーム為末大学学長、新豊洲Brilliaランニングスタジアム館長。著書に『走る哲学』ほか。 |
◆永田佳之(聖心女子大学教授) 95年より国立教育政策研究所でユネスコ事業などに従事。07年より現職。著書に『持続可能な教育社会をつくる』、監修・監訳にリチャード・ダン著『ハーモニーの教育 ポスト・コロナ時代における世界の新たな見方と学び方』ほか。 |
◆山崎みどり(全国友の会代表) |
新連載「羽仁もと子とその時代」が始まりました
2023年の羽仁もと子生誕150年に向かって、今日なお心に響く言葉や思想を生み出した、もと子の歩いた道を作家の森まゆみ氏がたどります。
時をつなぐ100年前―今―100年後
エミリ・ディキンスンのブラックケーキと詩を味わう
アメリカの詩人ディキンスンは、お菓子とパン作りで有名でした。料理研究家の舘野鏡子さんと、今も残されるレシピを再現します。
やさい上手のおかずとキッチン
白菜をたっぷり味わう
冬に甘みを増す白菜は、鍋や煮込み料理はもちろん、生のままや炒めものなど、幅広く楽しめます。そのおいしさを丸ごと味わう6品をどうぞ。
心かるく週末家事
拭く
週末にひとつ手を動かして、家が整ったら……。かろやかな家事で、心も身体も気持ちよく!
目次
特集
コロナから未来へ “持続可能”は心地いい
012 | パンから生まれる 自然、人、経済のゆるやかな関係 タルマーリー(鳥取) |
020 | 暮らしを楽しむ ヒントはフランス母にあった ジュリ・ブランシャン・フジタ/藤田一世 |
078 | 今も昔も変わらない 石けん物語 三木晴雄 |
座談会
064 | SDGs わたしたちの実践 |
為末 大/末吉里花/永田佳之/山崎みどり |
088 | 羽仁もと子著作集 われわれは果たして自由人たり得るか |
092 | 今日のいのり Calling ~よびごえ~ 紫園 香 |
136 | 未来の余白から 卒業後の長い日々 最上敏樹 |
130 | news watching 米大統領選挙とメディアの混乱 立岩陽一郎 |
008 | わたしの・すきな・もの 謡の本 福岡伸一 |
149 |
新春詠 山西雅子/小島ゆかり/小島なお |
028 | 時をつなぐ100年前―今―100年後 エミリ・ディキンスンのブラックケーキと詩を味わう |
098 |
イタリア アッシジより 中村秀明 |
110 |
思春期の悩み相談 回答者・木村泰子 |
暮らし
034 | 料理・やさい上手 白菜をたっぷり味わう 堤 人美 |
052 | つくる手・えらぶ目 煮込み料理は冬の味方 小川奈緒 |
045 | 暮らしの引きだし “火”のある暮らし 松場登美 |
054 | 心かるく週末家事 拭く |
058 |
ルピナス・ヴァレーの庭から 雪は天からの贈りもの 森本佳代・二太郎 |
102 |
カシコイおとなのスマホ・SNS講座 鈴木朋子 |
118 | kakei room どんぶり勘定からの卒業 |
112 |
からだと心 マスク・消毒・乾燥 肌トラブル対策 五十嵐敦之 |
読み物
086 | こころの深呼吸 心の引き出し 海原純子 |
096 | cinema 異国から吹く小津映画の風 大久保清朗 |
142 | 新連載 羽仁もと子とその時代 森まゆみ |
口絵
006 |
巣ごもりの仲間たち エゾフクロウのペア 福田幸広 |
090 | 自由学園だより |
124 | 家計簿をつけ通す同盟 教養費・娯楽費 |
126 | kakei+に変えました |
128 | 友の会ニュース 東京第二/名古屋 |
152 | 生活歌集 選・小島なお |
155 | 生活句集 選・山西雅子 |
158 | f-tomoひろば |
162 | バックナンバー |
163 | 次号予告 |
164 | 編集室日記 |
新年号を、心新たに感謝と共に送り出します。
新連載・創立者羽仁もと子の評伝には、森まゆみさんがじっくりと取り組んでくださいます。
大きな反響のあった、エミリ・ディキンスンの詩と人生(10、11月号掲載)。その声をきっかけに、ブラックケーキのレシピを訪ね、舘野鏡子さんと大西直樹さんのご協力を得て紹介しました。時のスケールをぐっと広げ、お楽しみください。
大統領交代を迎えるアメリカは、コロナ感染死者数が世界最多。その中の暮らしで、「感謝」と感じたことを6語で、という新聞社の感謝祭企画に、1万人以上から、さまざまな言葉が集まりました。
このような状況下の新年だからこそ、日々の小さな光を大切に歩みたいと思います。
皆さまのご健康を心よりお祈りします。
■婦人之友編集部へのメッセージは hiroba@fujinnotomo.co.jp へお送りください
今月号の料理
【やさい上手のおかずとキッチン】白菜をたっぷり味わう 堤 人美
- 白菜のレモンクリームシチュー
淡白な鶏むね肉と白菜が、濃厚なシチューによく合います。ほのかなレモンの風味がアクセント。
- 白菜と白いんげん豆、豚肉の煮込み
じっくりコトコトと煮込む、冬にぴったりの一品。ビネガーを加えてさっぱりと。
- 白菜メンチカツ
メンチカツを白菜でつくってみたら、とってもジューシー!ひき肉と白菜のうまみがぎっしりつまっています。
- 白菜とたらのバター醤油蒸し
フライパンに材料を重ねて蒸すだけの、かんたんレシピ。わが家で「白菜料理といえばこれ!」という定番です。
- 白菜とぶりのピリ辛炒め
長めに切った白菜のシャキシャキ感がポイントの、食べごたえのある一皿。
- 白菜と揚げ湯葉、りんごのサラダ
旬の白菜のやわらかさを、ぜひ生でも。中側は甘みが強く、芯の部分もみずみずしいので、より生食向きです。
撮影:豊田朋子
暮らしの引きだし “火”のある暮らし 松場登美
- 栗と黒豆の甘煮
自慢の黒豆も、鍋帽子なら手間いらず。お正月には、栗を添えて華やかに。
- 甘粥
昔ながらの懐かしく、やさしい味です。寒い冬の晩にはぴったり。小瓶に詰めて、「お福分け」にも。
写真:根のある暮らし編集室
時をつなぐ100年前―今―100年後
エミリ・ディキンスンのブラックケーキと詩を味わう
撮影:青山紀子
中国新聞 2020年12月20日(日)天風録