婦人之友
特集
人生が変わる“15分”活用術
「始めたら楽しそう!」「たまっている課題を片づけたい」……そう思っているのに一歩がでない。いつもそんな風に感じていませんか?
\家事や趣味、新たな学びも/
これならできる“15分”のヒミツ 堀田秀吾
2~3分よりはまとまった時間だけれども、30分や1時間にくらべ、何かをするならずっと気楽にできるのが“15分”。「学んだり行動するのに、実は理にかなった時間」という、その理由について聞きました。
15分なら気負わずできる!
“時間をにごらせない”人生の充実習慣
井田典子(横浜友の会会員)
毎日の中には、したいこと、するべきことがたくさん。「あれもこれもで、気持ちも頭もパンクしそう!」と始める前から気が重くならないための井田さんの“15分の実践”です。
家事の15分を有効に 時間を生かすワザと工夫
本多さおり(整理収納コンサルタント)
「暮らしをよどみなくまわしたい」と話す本多さん。与えられた時間を効率よく使うヒントを伺いました。
<実践編>セーターの手洗い 2枚で15分
梅原亜紀(町田友の会・衣グループ)
洗わなくてはと思いながら、たまりがちなセーター。手順を覚えれば15分で2枚気軽に洗え、きれいに仕上がります。
私たちとSDGs
「家畜の惑星」の危機 池内 了(科学者)
毎年、ウイルスへの感染で、多くの鶏や豚が殺処分されています。その背景には、私たちの食肉大量消費の問題がありました。
座談会
“生きる”方向――震災とたぬきの物語
東日本大震災から11年目を迎えます。根こそぎ倒れたクロマツを描き続けた画家。その姿を映画にした監督。被災者の思いを、歌で受けとめてきた歌人。いせさんの新作絵本『たぬき』を囲み語り合った、この10年と、これから。
いせひでこ(画家・絵本作家) 1949年、北海道生まれ。絵本『ルリユールおじさん』など著書多数。東日本大震災後に、宮城県亘理吉田浜のクロマツを描いた『わたしの木、こころの木』、昨年『たぬき』を出版。2013~14年、本誌連載も。 |
小島ゆかり(歌人) 1956年、愛知県生まれ。大学在学中から「コスモス」短歌会に入会、宮柊二に師事。現在、同会選者・編集委員。歌集に『憂春』、『六六魚』『雪麻呂』ほか多数。2001年より本誌「生活歌集」選者。 |
伊勢真一(映画監督) 1949年、東京都生まれ。ドキュメンタリー映画の編集者だった父の知人との出会いから、映像作家の世界へ。作品『奈緒ちゃん』『いまはむかし』ほか。2016年の『いのちのかたち』では、いせひでこさんを撮った。 |
目次
特集
人生が変わる“15分”活用術
014 | これならできる“15分”のヒミツ 堀田秀吾 |
018 | “時間をにごらせない”人生の充実習慣 井田典子 |
024 | 時間を生かすワザと工夫 本多さおり |
030 | エッセイ 十五分、長いか短いか 角田光代 |
032 | セーターの手洗い 2枚でたったの15分 梅原亜紀 |
038 | 編集部でもやってみました! |
座談会
094 | “生きる”方向――震災とたぬきの物語 |
いせひでこ/小島ゆかり/伊勢真一 |
082 | 羽仁もと子著作集 人の世の悩みとその使命 |
010 | わたしの・すきな・もの 『実験医学序説』 福岡伸一 |
078 | 今日のいのり 未来へのエール 一粒のからし種から 西原廉太 |
134 | 未来の余白から たたずまい 最上敏樹 |
130 | news watching 免疫をすり抜けるオミクロン株 青野由利 |
122 | コロナと医療① 病床をどう確保? 藍原寛子 |
068 | 私たちとSDGs 「家畜の惑星」の危機 池内 了 |
暮らし
048 | ふるさとの家庭料理 春のおすしとお弁当 渡辺あきこ |
040 | mikiも歩けば 土曜の朝は「メルカート」へ 中村美希 |
042 | 最終回・安部智穂さんの森ぐらし 3月、春兆す |
060 | マイペース家事 小さな道具で楽しく掃除 舘野鏡子 |
064 | コンパニオン栽培 ジャガイモ&インゲン 根本 久 |
108 | Dr. 鎌田のミドルエイジ 今こそ、アクティブにいこう |
112 | kakei room 39冊の家計簿と 安心の1人暮らし |
106 | 思春期の悩み相談 回答者・木村泰子 「将来使わないのに、学ぶのはナゼ?」 |
読み物
088 | パプアニューギニア・コーヒー買いつけ珍道中 下 続木義也 |
076 | こころの深呼吸 「想定外」を「想定」する 海原純子 |
140 | 羽仁もと子とその時代⑮ 森まゆみ |
086 | cinema 病がもたらす〈追放〉の恩寵 大久保清朗 |
007 | フォトエッセイ サルデーニャ島 100歳の道 山口規子 |
084 | 自由学園だより |
118 | kakei+ お菓子代で予算オーバー |
120 | 友の会ニュース 相模/津 |
148 | 生活歌集 選・小島なお |
151 | 生活句集 選・山西雅子 |
154 | 編集室から |
156 | f-tomo ひろば |
160 | バックナンバー |
161 | 次号予告 |
162 | 編集室日記 |
1月半ばからの新型コロナウイルス感染再拡大で、感染者数は過去最多の約7万9千人に(1/27)。
子どもの感染も増え心配です。医療に従事する方々へ思いを致しながら、社会で、また一人ひとりが、賢く向き合っていきたいと思います。
そんな今、池内了さんの「家畜の惑星の危機」は、コロナも含む大きな自然の中にある、人間の生き方を見直さなくてはと、改めて教えられます。折しも、トンガの海底火山噴火による空振や津波が、日本まで波及。「ワンワールド」を実感しました。
特集は「時間がない」から「15分ある」と視点が変わる実践や研究、お役立てください。
各地のおすしとお弁当は、明るい春を届けてくれるよう。「わが家の郷土料理」の投書(1月号掲載)も引き続き楽しみにお待ちしています。
■婦人之友編集部へのメッセージは hiroba@fujinnotomo.co.jp へお送りください
今月号の料理・デザート
【ふるさとの家庭料理】春のおすしとお弁当 渡辺あきこ
春の祝いごとやお祭りに欠かせないのがおすし。地方ごとに特色があり、彩りもよく、たくさんつくっても日もちします。春の食材を使ったおかずをお気に入りのお弁当箱に詰めて、ピクニックもいいですね。
- 静岡・伊東 箱ずし
「箱ずし」は伊東の祭りずし。家ごとに屋号の入った木の箱があります。すし飯と具を詰めてふたをして、岡持ちの中にいくつも重ねておくと、自然に重しがかかります。
- 広島 花ずし
広島や山口では、すし飯だけの白いおすしがよくつくられていました。鮨型で少しでも華やかに、との思いも込められていたのでしょう。
- 大分 とりめし・鶏のから揚げ
炒め煮した具を温かいごはんに混ぜて仕上げます。にんにくをほんの少し入れるだけで風味が増します。
- 東京 助六
高校時代の友人のお母さまの実家がいなりずし屋さんで、よくお店に寄っていました。甘辛いかんぴょう巻きに少しわさびを入れると、またひと味違ったおいしさに。形を整えるコツは、中のすし飯を均等な厚さに揃えることです。
- 兵庫 たこめし・だし巻き卵
ごはんに、たこのうまみと生姜の香りが入って食欲が出ます。だし巻き卵は、みりん入りの関西風。火を弱めずに中火でつくるとふっくら焼けます。
撮影:青山紀子
【おやつのじかん】熊本 ふなやき
母の故郷、熊本のおやつで、私も子どもの頃から食べてきた懐かしい味です。生地は、なんと小麦粉と水、ほんの少しの塩だけ。名前の由来は、生地を半分に折った形が舟に似ていることから。 黒砂糖が少し飛び出して焦げたところもおいしいです。
撮影:青山紀子
【安部智穂さんの森ぐらし】豆しとぎ
本来は神前のお供え物としてつくられた郷土菓子「豆しとぎ」。豆と米粉のシンプルなお菓子ですが、つくり手によって味わいも様々。私もいろんなおばあちゃんに教わりました。
写真:安部智穂