婦人之友
創刊120周年記念特集
物価高のいま役立つ120年の知恵
1903(明治36)年4月3日に「婦人之友」の前身「家庭之友」が創刊されてから120年。120年間の誌面より、ものがあふれる一方、物価も上がるいまこそ生かしたい知恵をお届けします。
大正「火なしこんろ」から鍋帽子®へ 保温調理で省エネ
光熱費が日に日に上がっている今、電気・ガス代を大幅に削減できる「鍋帽子®」に注目が集まっています。CO2削減にもなる調理グッズ。創刊間もない大正時代の知恵から生まれた歴史と、レシピを紹介します。メニューはこちら⇒
料理ついでに手づくり離乳食
離乳食はいつの時代にも親の大きな関心事のひとつ。「婦人之友」でも、創刊当初からその大切さを伝え続けてきました。経済的な“とりわけ離乳食”のレシピと合わせてご紹介します。メニューはこちら⇒
整理収納が楽になる・プラフリー “一閑張り風”の箱作り
丁寧に和紙を貼り重ねて、何十年でも使える「一閑張り風」の箱。伝統工芸をアレンジして誌面で紹介、読者に長く使われてきました。プラスチックのかわりに、自然素材を生活の中に――。
大正ステッチのハンカチーフ
眠っているハンカチに大正時代の手芸ページの図案を刺しゅう。レトロでおしゃれな1 枚として活かせます!
料理とお菓子“120年レシピ”を食卓に
創刊号から誌面で紹介された「西洋家庭料理」は、栄養豊かな“ハイカラ”メニュー。時代は明治。単なる憧れで終わらせず、日常の食卓に根づかせたいという羽仁もと子の熱意が伝わります。本谷惠津子さんがつくりやすく再現してくださいました。メニューはこちら⇒
座談会
女性たちの120年とこれから
この120年、女性は社会のさまざまな場所で生きるようになりました。その中で、暮らしと社会の課題は、男女のものとなったのでしょうか?異なる分野で活動する3人が語り合います。
末吉里花(エシカル協会代表理事)
藍原寛子(ジャーナリスト)
松永智子(歴史社会学者)
120周年に寄せて
8人の方からメッセージをいただきました。
小島ゆかり(歌人)/大日向雅美(恵泉女学園大学学長)/林 香里(東京大学大学院教授)/高田秀重(東京農工大学農学部教授)/塩田ノア(料理研究家) /田中ナオミ(建築家)/ ME&MIRACO(デザイナー)/サイトウマサミツ(イラストレーター)
創刊120周年を記念して、新しいロゴが生まれました。
目次
創刊120周年記念特集
物価高のいま役立つ120年の知恵
014 | 大正「火なしこんろ」から「鍋帽子®」 保温調理で省エネ |
020 | 料理ついでに手づくり離乳食 |
024 | 整理収納が楽になる、プラフリー“一閑張り風”の箱 |
035 | 大正ステッチでハンカチーフ |
019 | 草創期の誌面から 時間の使い方は生命の使い方 |
040 | 草創期の誌面から 衣食住・子ども・家計 |
043 | 草創期の誌面から 家庭の食卓を豊かに |
060 | 草創期の誌面から 25年前の日本と現在(昭和3年)の日本 |
044 | 料理とお菓子“120年レシピ”を食卓に 本谷惠津子/荻田尚子 |
座談会
066 | 女性たちの120年とこれから |
末吉里花(エシカル協会代表理事)×藍原寛子(ジャーナリスト)×松永智子(歴史社会学者) |
081 | 世界中の、すべての女性たちへ マリア・ピア・カザレーナ |
062 | 羽仁もと子著作集 われらの研究室 |
010 | わたしの・すきな・もの 『婦人之友』 福岡伸一 |
098 | 今日のいのり 担いたもう神 鈴木康平 |
122 | 未来の余白から 一二〇年後に 最上敏樹 |
084 | 記念号に寄せて 小島ゆかり/大日向雅美/林 香里/高田秀重/塩田ノア /田中ナオミ/ ME&MIRACO/サイトウマサミツ |
061 | 新しいロゴが生まれました |
暮らし
114 | Dr. カマタのミドルエイジ“冷え”は万病のもと |
136 | 十三浜わかめクラブ わかめ、こんぶ 春の購入予約のご案内 |
094 | 120周年・読者投稿 『婦人之友』をきっかけに始めたこと(5) |
読み物
006 | フィンランド 子どもと若者のための建築学校 アルッキ 齋藤名穂 |
104 | こころの深呼吸 ウェルビーイング講座 その2 海原純子 |
109 | book 内なる心の旅 若松英輔 |
118 | 道の駅めぐり 生まれ変わった小学校(千葉県鋸南町) 乾 祐綺 |
128 | 羽仁もと子とその時代(28)幼児生活団誕生と、生活合理化と 森まゆみ |
102 | 自由学園だより |
139 | 友の会ニュース 松山/ロサンゼルス |
142 | 生活歌集 選・小島ゆかり |
145 | 生活句集 選・山西雅子 |
148 | f-tomo ひろば |
150 | トルコ地震の地より |
151 | 120周年書店フェア |
152 | 編集室日記 |
154 | 次号予告 |
トルコ・シリアで大地震が起き、とても心配です。被災された方々にお見舞いを申し上げ、1日も早く支援が行き渡り、暮らしが復旧するようお祈りします。
新しい表紙で、次の一歩を踏み出す今号。温かいメッセージに感謝しつつ、身の引き締まる思いです。
座談会では、4代目読者の末吉里花さん、毎号読み重ねる意味を語る松永智子さん、「大根、菜っ葉が世界につながる」という藍原寛子さんの実感あふれる言葉。それらが中村美希さんによる、カゼレーナさんの「言葉で伝える大切さ」と響き合います。
120年の重みを感じつつ、変わる情報環境の中でも軽やかに、誌面の充実を目指してまいります。世界が少しでも、よくなることを願って。
これからもどうぞよろしくお願いします。
■婦人之友編集部へのメッセージは hiroba@fujinnotomo.co.jp へお送りください
今月号の料理・お菓子
初心者にもおすすめ鍋帽子レシピ 安齋昭子
- 洋風茶わん蒸し
- スペアリブとりんごの煮込み
- ざくざく煮
撮影:青山紀子
“とりわけ離乳食”のレシピとヒント
- 肉だんごと野菜の炊き合わせ
“120年レシピ”を食卓に 本谷惠津子/荻田尚子
- 鶏のカツレツ
- コンソメスープ
- 生野菜のサラダ サラダファンタジア
- トマト飯 海老とマッシュルームのピラフ/ホワイトソース
- キァサロール、オブ、ポテトー、アンド、ミート
マッシュポテトとひき肉の重ね焼き
撮影:鈴木正美
- エッグス・ストロベリー
- ジャムオムレツ/苺ジャム
撮影:原 務
朝日新聞「折々のことば」に『婦人之友』2023年4月号座談会の言葉が紹介されました